「宮川ゴムの長掛けダブルを組み込んだのに、命中精度がアップしてない!?」
「何度組みなおしても、HOPがバラつく。どうすれば・・・」
発売以来、各所で好評を博している宮川ゴムのチャンバーパッキンシリーズ。
その中でも特に人気なのが
長掛けダブルホールド
引用元:amazon
各所のレビューや口コミでも圧倒的な高評価の嵐で今や宮川ゴムが店頭に並んでないエアガンショップの方が少ないくらいです。
引用元:amazon
しかしながら・・・
引用元:amazon
「命中精度がアップしないどころか却って悪化した・・・」
「パッキンゴムが破損した(!?)」
と悪戦苦闘している人も、少数ながら存在しているようです。
私も悪戦苦闘していた1人ですが
購入から半年間の徹底的な実射テストを経て、
改善方法を突き止めることが出来ました。
長掛けダブルホールドの性能を引き出すには
相性の良いパーツと併用する事がカギだったのです。
つまり、組み込み方法が悪いから命中精度が悪化しているとは限らない訳です。
裏を返せば
パーツを交換さえしてしまえば
命中精度が大幅に改善されるのですから、対処しないのは大損でしかありません。
この記事では、
「具体的にどのパーツを見直すべきか?」
そのポイントをお伝えしていきます。
<目 次>
長掛けダブルは押しゴムの「硬さ」が命
まず一番最初にチェックしてほしいのが
長掛けダブル専用押しゴムを使用しているか?(硬めの押しゴムを使用しているか?)
押しゴムというのは
BB弾にHOP回転を加えるために
チャンバーパッキンを押すゴムの事です。
↑は東京マルイの純正押しゴム。
単純なチューブ形状ですね。
押しゴムのカスタムパーツの中には
板状のカスタムパーツも発売されています。
HOP回転をより長い時間、BB弾に加えるためです。
宮川ゴムからは、
「東京マルイの純正押しゴムでも自信アリ」
とアナウンスがあったと記憶していますが
結論からいうと、専用押しゴムを使用するべきです。
それは実射テストの結果からも明らかです。
↑は次世代M4を使用して10mでの実射テストをして標的に残された着弾痕。
向かって左側がノーマルの押しゴムで、右側が専用押しゴムを使用したM4での着弾ですが
硬めの専用押しゴムを使用した時の方が明らかに命中精度が上がっています。
実際、現在店頭で並んでいる長掛けダブルには
専用押しゴムが付属するようになっています。
テスト結果に加え
販売元の対応からしても、
専用押しゴムを使用すべきでしょう。
ちなみに専用押しゴムは別売りされていますが
プラ板で自作してもOKです。
「プラ板って・・・さすがに硬すぎないか!?」
と思われたかもしれませんが・・・
↑の向かって左側が専用押しゴム、右側がプラ板に交換したテスト結果ですが
専用押しゴムより命中精度は上がっている事になります。
押しゴムをプラ板で自作するのはともかくとして・・・
専用押しゴムを使ってない人は、最優先で交換されることを強くオススメします。
長掛けダブルはミドルが理想だが・・・
長掛けダブルには、HOP部分のリブの厚さに応じて
ミドルとスリムの2タイプがあります。
結論からいうと、同じ長掛けダブルでも
ミドルタイプのほうが高い命中精度が期待できるようです。
当初、手持ちのM14に長掛けダブルのスリムを組み込んでみたのですが
HOPのバラつきや命中精度が芳しくなく、実射テスト(30m)ができない状態でした。
そこで情報収集してみたところ
「ミドルに交換して命中精度がアップした」
という情報が散見されたので
ミドルに交換したところ、命中精度やHOPの安定度が大きく改善したのを確認しました。
こうした情報や私自身の実射テストから
スリムよりミドルのほうが命中精度アップが期待できると考えています。
ただし、あなたのエアガンの性能によっては
ミドルタイプに交換すると、
HOPが強くかかりすぎて使い物にならない状態になるかもしれません。
(スリムに戻せば、治りますが)
実際、私の次世代M4はミドルに交換すると
HOPを最弱にしてもBB弾が15m先で急上昇・・・
という具合でした^^;
イメージ画像にすると、↑のような感じでした^^;(画像の銃はM14ですが)
もちろん、スリムに戻せば、すぐに元通りになりましたけど。
一方、私のM14のほうは、ミドルに交換してもなんら問題がないばかりか
命中精度はスリムの時より向上しています。
この点についてはハッキリと根拠を示せなくて恐縮ですが
HOPがちゃんと機能するならミドルに交換したほうが良いというのが河崎の見解です。
インナーバレルのHOP穴の加工はNG!?
- 専用押しゴムの使用
- ミドルタイプへの交換
上記の2つを実施した段階で
命中精度やHOP安定度はかなり改善していると思いますが・・・
それでもまだ納得いく結果が出てない人は
インナーバレルのHOP穴を加工していないでしょうか?
宮川ゴムの公式HPか公式ツイッターかで
「長掛けダブルはノーマル形状のHOP穴での使用が前提になっています」
という旨の記述があった気がします。
上画像の左側がノーマル形状で、右側が私が加工した形状ですが
右側のバレルのように加工やHOP穴の形状変更はNGという訳です。
ちなみに、画像ではエア漏れ防止用のアルミテープを貼っていますが、宮川ゴムのチャンバーを使用する場合は不要になります。
- ノーマルHOP穴
- 加工したHOP穴
上記のHOP穴の形状が異なるインナーバレルでの比較実射テストしたところ
「長掛けダブルは、やっぱりノーマルのHOP穴のほうが良いな」
と実感しています。
エアガンのインナーバレルのHOP穴の形状が変更されているなら
ノーマル形状のHOP穴のインナーバレルへの交換を試してみてください。
バレルの全長や内径を絞る方法もある!?
ここから紹介させていただく、
- インナーバレルの全長カット
- 精密バレル(タイトバレル)への交換
上記の2つの手法については、検証の余地があるとしてテスト継続中です。
現状では「最後の手段」として紹介させて頂くことを、ご承知ください。
インナーバレルの全長をカットする
長掛けダブルはその名のとおり
HOPを長い時間にわたり掛けるので、
BB弾に掛かるHOPはその分強くなり射程が伸びる訳です。
これは突起のないスリックパッキンも同様です。
ただ、その弊害としてBB弾に掛かるHOP回転も激しさを増すので銃口から出る前に、 BB弾がインナーバレル内部に接触し、弾道が大きく変化するリスクが生じます。
「だったら長いインナーバレルをカットしてしまえばいいじゃないか」
という訳です。
私のM14などはその典型例で
インナーバレルが500mmあるのですが、30mを超えた距離で
ときどき大きく逸れる弾道「フライヤー」が発生していました。
そこで絶大な信頼を寄せる専門店のスタッフにアドバイスを受け
インナーバレルを500mm⇒363mm(M4と同じ長さ)にカットしたところ
フライヤーの減少を実感できました。
ちなみに私の知り合いのスナイパーに聞いてみると
彼のM14も363mmの長さまで、インナーバレルをカットしているとの事です。
ただ、完全に解消された訳ではないので
「実射テストをした時だけ、たまたま逸れる弾道が減っていただけでは?」
という可能性も否定しきれないのが本音です。
インナーバレルカットの効果については
より本格的なテストが完了しだい、本記事にて追記の予定です。
インナーバレルの内径を絞る!?
インナーバレルの内径を、より細いバレルに交換するのも手です。
俗にいう「タイトバレル」「精密バレル」に交換する訳です。
東京マルイの次世代M4のインナーバレルの内径はφ6.12mmですが
より細いφ6.08やφ6.03などに交換する訳です。
↑はφ6.12mmとφ6.03mmのそれぞれのバレルに
φ5・95mmのBB弾を装填した際の余剰スペースを比較した図です。
グレーがバレルの断面で、白い部分がBB弾、
その間の空隙スペースを赤色で表示しています。
φ6.03mmバレルの方がBB弾がズレる空隙(赤色)スペースが少ないので
発射前のBB弾のセット位置がより限定され
HOPの掛かり具合が安定するという理屈です。
どちらかといえば
命中精度アップというよりHOPの安定度向上のほうに効果があると感じています。
ただ、タイトバレルの命中精度アップ効果には
昔から「疑問の声」も絶えません。
実際にタイトバレル(φ6.08mm)に交換してテストしてみた所
HOP安定度は向上したようにも感じましたが・・・
- φ6.12: 10発中2発がフライヤー
- φ6.08: 10発中1発がフライヤー
といった具合なので
「その位の差なら風や気のせいじゃ・・・?」
と突っ込まれたら、強く否定はできない程度でしかありません。
また、流速チューンなどカスタム手法によっては
タイトバレルに交換した事で、却ってトラブルを招く可能性もあります。
河崎の個人的な考えとしては
タイトバレル(精密バレル)への交換は一番後回しで良いと感じています。
専用押しゴム付属の長掛けダブルへ交換しよう
以上、駆け足ですが
長掛けダブルの性能を引き出すために見直すパーツを
お伝えしてきました。
ポイントとしては・・・
- 専用押しゴムに交換
- ミドルタイプの長掛けダブルパッキンに交換
になりますが・・・
「あれやこれや試行錯誤はもうしたくない!!」
そんなあなたには
↑の専用押しゴムが付属した改良版の長掛けダブルを購入すれば
①と②を一挙に変更できるのでオススメです。
専用押しゴムが付属した長掛けダブルは専用の押しゴムが付属しただけでなく
チャンバーパッキンの厚さも薄く改良されているので、組み込みもしやすくなっているそうです。
これは宮川ゴムの営業マン(?)が私の信頼している専門ショップのスタッフに
直接話していた事なので、間違いのない情報です。
加えて、私の推論が正しければ、
チャンバーパッキンの突起も左右均等に出易くなっていると思うので
より安定した命中精度を発揮できるようになっているはず・・・。
この点は、コロナ騒動が落ち着いてから
実射テストして確認してみようと思いますが、
「どうも組み込みがうまくいかない、自信が持てない」
という人は、この際に
専用押しゴム付きの長掛けダブル(ニトリル50°ミドル)
上記の改良された最新版の長掛けダブルへの交換をオススメします。
それでもダメなら・・・
- インナーバレルのHOP穴をノーマル形状に戻す
- インナーバレルの全長を短くする(363mmがオススメ)
- 363mm程度の直径φ6.08mm以下のタイトバレル(精密バレル)に交換する
コストと手間を掛けたくないなら
③~⑤を一挙に満たすバレル
ノーマルのHOP穴で、全長363mm、内径6.03~6.08mmのインナーバレル
に交換してみるのも手です。
この記事があなたの
百発百中のサバゲーライフに繋がる事を祈っています。